政治がわかるマンガ 72

このつづきはしばらくお待ちください。

 

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ものすごく間が空いてしまいました。

新型ウイルスの流行で、私の周辺も何かと忙しくなってしまい、なかなかブログ更新できずにいました。

この間もつくづく思い知らされたのは、やはり多くの日本人は政治に無関心だということ。

確かにウイルスは自然のものなので、災害と同じで誰のせいでもありません。それでも何かしらの対策をするのが政治家の仕事であり、私達一般人も「もっとこうしてほしい」と政治家にバンバン意見をぶつけなければ何も解決しません。

それなのに、ほとんどの人は政治とウイルスは関係ないと思っているし、政治家の対策がマズくても、本気で怒る人はほぼいません。

怒るとしたらウイルスに対してか、それならまだいいのですが、身近な目につく人にだけ怒る人も多いですよね。

私の周りで実際にいたのは、「収入が減った人だけ30万円もらえる」という話が出た時に、役所に行ったものの「まだ決まった話ではないので」と言われお金をもらえず、ひたすら役所の窓口の人に腹を立てていた人。役所の人の言うように、決めるのは政治家で、何も決まっていない以上お金は出せないのに、とにかく目の前にいる人に怒りが向かってしまう。また、長期間の休校で子供の学力低下が心配になり、担任の先生に「オンライン授業をしてくれ」と怒りをぶつけた親御さんもいました。ネット環境の無い家庭も多い中、担任の先生が全て自腹で頑張ればオンライン授業もできたかもしれませんが、そんなことは無理でしょう。それらの怒りは政治家に向けなければ解決しないのに、普段から政治と自分の生活は関係ないと思い込んだまま生きている人達なので、そういう発想にもならないんですよね。そんな人がほとんどです。私自身が元々は政治を視界に入れずに生きていたので、その根深さは身にしみてよくわかります。以前の私なら「ウイルスは誰のせいでもない。自分で自分の身を守るだけ」そう思ったと思います。そしてもちろん今でもかなり自力でできることは頑張っています。それは自分のためなのだから当然のことでしょう。(そのため多忙なのです。)

でも今は知っています。自分の頑張りだけではどうしようもないこともあると。恐ろしいウイルスでも政治の力でいくらか抑え込むことはできるし、むしろそれは政治でしかできないことなのだと。

でも私もそうですが、政治と生活が直結していることを教えてもらう機会も無く大人になってしまい、面倒でわかりにくい政治のニュースはスルーして生きてきてしまった大人が多すぎる現状があります。政治家は頑張らなくても大失敗しても、多くの日本人はそもそもそれを見てもいないのだから、日本で政治家をするのは楽なものでしょう。そして政治家がサボッたツケがいずれ私達に襲いかかるのです。

 

そして一方、“政治を知っている”人達が、そういう政治を全く見ない多くの人の存在を「知らない」ことも問題だと思っています。ネットなどで自分が見ているコンテンツは他の人達も見ているだろうと思い込むよくある勘違いや、自分が当然のように知っていることは誰しも知っているはずだと思い込む心理もあるのでしょうが、無関心な人達のことを無視したままでは現状を変えることは難しいと思います。

政治を知っている人が「なんでこんな政治家が支持されているの?」などとつぶやいているのをよく見ます。元無関心の私が答えますが、特に支持はしていないのです。「知らない」だけなのです。知らない人にとって、目につく政治家だけが政治家なのです。そしてその政治家を選ぶこと・支持することが「正解」だと思い込んでいるだけなのです。そしてそれ以上深入りしたくはないし、とにかく難しい話には興味が持てないのです。知っている人からすれば「難しいってどこが?」という感じなのでしょうが、それこそ多くの無関心な人の感覚を理解していないと思います。

どれだけ多くの人が、どれだけ興味がなく何も知らないかということを把握せずに「今こんなに政治がボロボロなのに!なぜみんな怒らない!?」などと言っても、政治と自分の生活に繋がりを感じていない人達にその声が届くことはないのです。無関心な人達の無関心ぶりに気づいている人がそもそも少ないため、政治を知っている人(少ない)と、全く知らない・見ない人(多い)との溝は深まるばかりです。(ちなみに世論調査などではそれなりに政治を知っているかのような回答が出てきたりしますが、多くが「なんとなく」答えているのだと思われます。また、ワイドショーなどをチラッと見て、その時出ていたコメンテーターの言ったことを鵜呑みにして政治を語る人なども結構いて、政治にそこそこ興味のある人が一定数いるように見えるかもしれませんが、その多くが「政治を知らない人」に含まれてしまうと思います。そういった人達も、おそらく選挙になれば投票には行かないか、知っている政治家の名前を書くだけの人達だと思われるからです。そう考えなければ世論調査と選挙結果のズレの説明がつきません。実際、ある政治家のことを「あの人はダメ」と言っていた人が、いざ選挙になるとその政治家とは仲間で思想もほぼ同じ候補者に投票していたりするのです。結局はテレビのコメンテーターの受け売りをしているだけで、本当は政治をよくわかっていないのです。基礎知識として習ったことがないので、ある意味当然のことなのですが。…一応言っておきますが、公民を勉強しても投票行動に繋がる知識は得られませんし、そもそもほとんどの人は学校で習ったことなど忘れています。)

 

大事なのはまず「政治を知ってもらうこと」

そこから!?と思うかもしれませんが、残念ながらやはりそこからでしか日本は変われないのだと思います。その足がかりとなるのが「簡単な言葉で政治の話をすること」だと私は一貫して思っています。(これを言うと、一部の“頭のいい人”に反論されることを知っていますが、その話はまた別の機会にします。)

たくさんの人が、気楽で楽しい会話の合間に、気楽に政治の話題を挟むようになった時、日本は本当の民主主義の国になれるのだと思っています。私の漫画がその参考になればいいなと思っています。

…と言いつつも、この漫画を書き進めるペースは相変わらず遅いままだと思いますが、続きは気長にお待ちください。